髪の毛の悩みで特に女性に多いのが円形脱毛症の悩みです。円形脱毛症は年齢、性別に関係なく起こる可能性のある、部分ハゲのことを指します。育毛関連サイトをみると、女性の方が円形脱毛症に悩んでいるケースが多く、女性のホルモンバランスの関係と円形脱毛症の原因が深くかかわっているようです。円形脱毛症は後頭部等なかなか普段、自分で目にできない箇所にできやすいこともあり、美容室で円形脱毛症を指摘されたり、周りの人からハゲが出来ている事を指摘されて自分が円形脱毛症であることを認識することも多く、第3者から知らされて急に不安に感じる方が多いようです。

また薄毛やハゲに自分で気づいたとしても、どのように対処したらいいのか分からないという人が多いです。今回は円形脱毛症の悩みについて詳しく解説し、どんな育毛剤が効果的なのかご紹介したいと思います。

円形脱毛症とは?

円形脱毛症は年齢性別関係なく、誰にでも起こりうる脱毛の症状です。よく10円ハゲなどと言われますが、10円玉くらいの大きさのハゲが頭皮に突然現れる症状で、またその10円玉くらいのハゲができている箇所の周辺の髪を引っ張ると、ほとんど痛みを感じることなく、髪がスッと抜けてしまう特徴を持っています。
一般に円形脱毛症と一括りで言われるものですが、実は円形脱毛症にもいくつかの種類があります。

単発型の円形脱毛症

円形脱毛症と一般的に言われる10円玉くらいのハゲが、単発で起こってしまう脱毛症です。大きさは1円玉くらいの小さなものから500円玉くらいの大きなハゲまでさまざまで、円形脱毛症で一番よく見られるパターンだとされています。

多発型の円形脱毛症

円形脱毛症の症状が複数個頭皮にできるものを多発型の円形脱毛症と言います。多発型の円形脱毛症は治療を行い完治したと思っても、再発するケースが多く、なかなか治りにくい特徴があります。

全頭型の円形脱毛症

円形脱毛症の症状が頭皮全体に広がり、頭皮の髪の毛がすべて抜けてしまう症状を言います。一般的なハゲと異なり、全頭型の円形脱毛症は単発型の円形脱毛症の症状から多発型へと変わり、最終的にすべての髪の毛が抜けてしまっているような状態です。

円形脱毛症の原因

円形脱毛症の原因はいくつか考えられており、1つの原因から発症しているケースと複数の原因から発症しているケースとあります。主な原因にはストレスや自己免疫疾患、毛周期の異常、内分泌障害、自律神経障害などが考えられます。また男性よりもホルモンバランスの崩れやすい女性の方が発症しやすい傾向があるため、女性の方が円形脱毛症で悩むケースが多い傾向にあります。

ストレス

突発性の円形脱毛症のもっとも多い原因として考えられているのがストレスです。人の体は急激なストレスを受けると交感神経が過敏に働くようになり、血管を必要以上に収縮させてしまいます。細い毛細血管が多く集まっている頭皮で、血管収縮作用が必要以上に起こると、毛細血管を通して栄養を吸収していた毛根細胞は栄養を吸収できなくなってしまいます。栄養が不足した毛根細胞はどんどん痩せていき、抜け毛が増え新しい髪を作ることが難しくなってしまいます。

自己免疫疾患

人の体の中にはウィルスや菌などの外敵から体を守ってくれる免疫機能があります。この免疫システムが何らかの要因により機能しなくなることで、免疫細胞のリンパ球が誤って毛包や毛母細胞を攻撃しまうことで円形脱毛症が起こってしまいます。自己免疫疾患は体の様々なところで免疫作用の影響を引き起こすため、脱毛の症状以外にも皮膚のかゆみや炎症などのトラブルを併発してしまう可能性があります。

毛周期の異常

体の毛には毛周期と言われる毛の成長サイクルがあり、その周期に合わせて成長、休止、退行の働きをしています。成長期には毛包で毛根が育ち新しい髪の毛が生え、その後2~6年かけて成長していきます。退行期には毛根が細くなり、成長していた髪の毛がだんだんと成長しなくなり、2週間かけて成長を辞めてしまいます。そして休止期には髪の毛が完全に抜けてしまい、新しい髪の毛が生まれる準備を4か月かけて行っていきます。この毛周期のサイクルに異常が生じ、本来新しい髪の毛を作る毛包が活動しなくなり委縮し、毛周期が休止状態になってしまうことで円形脱毛症が引き起こされてしまいます。

内分泌障害

内分泌障害はホルモンに関係する病気で、甲状腺や脳にある脳下垂体などの内分泌機関に異常が起きることでホルモンバランスを崩してしまう病気のことを言います。

人の体の中には男性ホルモンと女性ホルモンの両方が存在し、バランスを保って分泌されています。男性ホルモンには毛髪を薄くするホルモンが多く含まれているため、男性ホルモンが多い男性は薄毛の人が多いと言われています。また女性ホルモンには毛髪を増やすホルモンが含まれていて、女性ホルモンの強い女性の方は、毛量が多いと言われています。正常であればこのホルモンバランスは一定割合で保たれているのですが、何らかの原因で、ホルモンバランスが乱れてしまうことで脱毛が起こってしまいます。

自律神経障害

自律神経障害は、自律神経の一つである交感神経が異常に働いてしまう病気のことです。自律神経が乱れてしまうと血管を収縮させる作用を持つ交感神経が過剰に働くようになり、収縮された毛細血管から栄養を受け取れなくなった毛乳頭や毛母細胞は徐々に働きが鈍くなるようになります。そして栄養がずっと受け取れない状態が続くことによって、毛乳頭や毛母細胞はどんどん痩せていき、毛根が弱くなり、髪の毛が抜けていってしまいます。

円形脱毛症の治療方法

さまざまな要因から起こってしまう円形脱毛症ですが、実は円形脱毛症の根治治療法はまだ確立されていません。そのため治療を行うにしてもリスクがあったり、効果が保証されなかったりしているのが現状です。円形脱毛症研究学会や鍼灸学会、円形脱毛所研究所などのさまざまな医療機関で円形脱毛症の根治治療法の研究が進められています。

しかし、体質や肌質によっては自然治癒することや、医師や専門家の薄毛治療法や最新治療法との相性がいい場合もありスムーズに円形脱毛症の治療が進んだり、市販の育毛剤で簡単に治療できたりする場合もあります。では円形脱毛症を治療する方法にはどういったものがあるのでしょうか。

内服治療

円形脱毛症を治療しようと考えた場合、皮膚科や専門病院、クリニックなどに通って治療する方法と自宅で育毛剤などで自分で行う治療法に分けることができます。皮膚科や専門病院に通って行う治療の場合には、原因に合わせた治療や頭皮への栄養補給を行うことを前提にビタミンBやビタミンAなどのさまざまなビタミン類の内服治療などを行っていくことがほとんどです。

また自宅での育毛剤での治療になると自分で選んだ育毛剤で治療していくため、自分に合った育毛剤を見つけることが必要になってきます。

病院での治療方法

円形脱毛症の治療を行おうと考えた場合に訪れるのが、皮膚科や脱毛症専門の病院です。基本的にはビタミン剤などの内服を進められることがほとんどですが、原因がはっきりしている場合には原因に合った治療法を行っていきます。

ステロイド局所注射治療

自己免疫疾患の場合に行われるのがステロイド注射による治療です。免疫機能や炎症を抑える効果のあるステロイド剤を脱毛箇所に注射で注入していきます。免疫力低下や血糖値上昇、皮膚トラブルなどの副作用が出ることがあります。

局所免疫療法

脱毛箇所が広範囲にわたっている場合に行われる治療法が局所免疫治療法です。化学薬品を使って頭皮に刺激を与えることで発毛を促進する方法で、数週間にわたり薬品の塗布を行っていきます。高い確率で発毛効果があるとされていますが、一方でじんましんやかぶれ、リンパ節腫脹などを引き起こす可能性が高く、またアトピー性皮膚炎などを悪化させてしまうことがあります。

内服治療

症状や原因に合わせた治療薬を内服することで治療を行っていきます。内服薬にはビタミン剤やステロイド剤、抗アレルギー薬、セファランチン、グリチルリチンなどさまざまな薬を使用します。

外用薬治療

円形脱毛症の治療では、一部の外用薬を塗布することで発毛の効果が確認されています。主な薬にはホルモンの抑制効果のあるステロイド剤や血管拡張作用のある塩化カルプロニウム外用(フロジン液)、ミノキシジル外用などがあります。

自宅での育毛剤使用による治療方法

円形脱毛症は一般的な薄毛や脱毛とは若干性質が異なる脱毛の病気です。若干性質が異なる脱毛ということから分かるように、円形脱毛症の原因を見てみると神経や免疫機能によるものが多く、遺伝的もしくは頭皮環境の影響で起こる薄毛やハゲなどとは関係性が違うことがお分かりいただけるかと思います。そのため、自宅で育毛剤を使用して治療を行うにしても、一度は皮膚科や病院などで円形脱毛症の原因を調べてもらった方が的確な治療を行うことができます。専門家にきちんと相談をしたうえで、症状や原因に合った育毛剤を使用して治療を行っていくことをおすすめします。

頭皮ケアを考えて育毛剤を選ぶ

市販の育毛剤で円形脱毛症に効果があるとされているのは、ミノキシジルを配合した「リアップ」や「ロゲイン」などがあります。ミノキシジルは円形脱毛症の外用薬として病院で処方されることもある薬で、円形脱毛症にも効果が期待できます。リアップやロゲインは男性用としてのイメージが強いですが、女性向けの商品も展開されているので、デリケートな女性の頭皮を守るためにも女性用の商品を使用するようにしましょう。

また同じく病院で処方される塩化カルプロニウムを含んだカロヤンガッシュもその効果の有効性が期待できます。塩化カルプロニウムはリアップにも配合されているので使用感なども含めて自分に合ったものを継続して使用するようにしましょう。
またこれらの成分は副作用も認められているので、頭皮のことを考えて天然成分で出来た育毛剤やデリケートな女性の頭皮に寄り添って成分配合された女性用発毛促進剤を使用したいという人もいるかもしれません。もちろん、塩化カルプロニウムやミノキシジルと同じような効果が期待できる天然成分も存在するので、医師に相談したり、購入窓口で無料相談したり、パッチテストなどを行いながら自分の肌に合ったものを使用するようにしましょう。

円形脱毛症のケア方法

円形脱毛症のケアの方法は何も治療薬や育毛剤によるものばかりではありません。
発症の原因が明確にわかっている場合でも、栄養状態を食生活から整えたり、頭皮環境を改善したりすることで毛周期が刺激され髪の毛が生えやすい環境を整えることが可能です。また普段の頭皮ケアの方法が悪影響を及ぼしていることもあるので、シャンプーやブラッシングなども正しい方法で行うことが必要です。日常生活の中で取り組める薄毛治療法や脱毛対策を継続して行いましょう。

シャンプー

頭皮の汚れを取り除き、頭皮環境を整えてくれると思われがちなシャンプーですが、強すぎる刺激は頭皮に悪影響を及ぼす場合があります。

おすすめのシャンプーはアミノ酸系の頭皮に栄養を与えるものや頭皮を乾燥から守ってくれる保湿系のシャンプーです。
保湿系シャンプーを使用するときはシャンプーを適量手に取り、しっかりと泡立てたうえで、泡で洗うような感覚で優しく洗っていくようにしましょう。またシャンプーの際に頭皮全体をマッサージしてあげることで血行が促進されます。

皮脂を落そうと強く擦ると頭皮を傷つけてしまいます。泡が頭皮に触れるだけでも十分皮脂は落ちるので、触れるぐらいの優しい刺激で指の腹を使い、頭全体を揉みこむように優しくマッサージしてあげましょう。

シャンプーが終わった後は、生乾きで置いておくのではなく、頭皮までしっかりドライヤーで乾かしてあげることも大切です。年齢や頭皮の健康状態に合わせて薬用シャンプーや保湿シャンプーを使用するようにしましょう。

生活習慣

普段の食事や生活のリズムなども頭皮に大きな影響を与える要因です。高カロリー、高脂質な食べ物は皮脂腺を活発にさせてしまい、毛穴の塞いでしまったり、皮脂の過剰分泌と頭髪に悪影響を及ぼしてしまいます。また偏食や乱れた睡眠時間がホルモンバランスを崩させるとヘアサイクルが乱れる原因となり、結果的に頭皮へ影響を与えてしまうことも分かっています。
さらにタバコの喫煙も血管を脆弱にするだけでなく、毛細血管を収縮させてしまうため頭皮に酸素と栄養が届かなくなる原因になってしまいます。

生活習慣を見直し、栄養バランスのいい食生活を心得て、規則正しい生活を送ることも頭皮環境を正常化するには欠かせないことです。食生活では皮膚や髪の毛を作る植物性のタンパク質や海藻類、また女性ホルモンを整えてくれるイソフラボンなどは積極的に摂取するようにします。
また定期的に運動を行うこともストレス発散や新陳代謝、腸内環境を活発にし、網細胞を活性化するので効果的です。

まとめ

円形脱毛症はすべての人に起こる可能性のある脱毛の病気です。一般的な抜け毛の症状やハゲ、薄毛の症状とは少し性質が異なり、免疫異常や神経障害などから起こる病気だとされています。これらの円形脱毛症が起こる原因にはホルモンに関係するものが多く、それゆえホルモンバランスが乱れやすい女性に円形脱毛症が起こりやすくなっています。

まだ根治治療の確立は行われていないものの、自分に合った治療法をきちんと行うことができれば円形脱毛症の改善効果も期待できます。市販薬も女性向けの治療薬が増え、自分でも治療しやすくなりましたが、まずは自分が引き起こしている円形脱毛症の原因を把握したうえで、病院での治療方法と合わせて自宅治療を行っていくことが大切です。