薄毛の原因の一つに頭皮の血行不良があります。血行不良になると、育毛に必要な栄養分が毛根まで届かず、太くしっかりとした髪の毛が生えにくくなります。その結果、薄毛の進行につながりやすくなります。

そこで、頭皮の血行不良の原因と対策についてまとめました。

頭皮の血行不良の原因

肩こり

頭と肩は比較的近い場所にあり、肩まわりが冷えて凝り固まっていると肩まわりで血液が滞り、体の末端である頭まで血液が流れにくくなります。
加齢による血管の老化
血管も年齢とともに老化していきます。血管が老化して硬くなると血液の流れが悪くなり、末端箇所の頭皮が血流不足になりやすいです。

ストレス

過度なストレスが体にかかると、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮しやすいです。結果、血液が流れにくくなり血行不良になります。

食生活の乱れ

脂質が多い、肉や揚げ物、甘いものばかりの食事では、血中の脂質が高くなり、血管壁に脂肪分や老廃物がこびりつきます。結果、血管が細くなり、体内が血行不良になります。

運動不足

運動不足になり筋力が低下してくると、心臓から押し出された血液を全身にめぐらせる力が弱くなるため、末端の頭まで血液が行きにくくなります。

喫煙

タバコの成分のニコチンが体内へ入り込むと、血管収縮作用があり血液の流れを悪化させます。結果、毛母細胞の成長に必要不可欠な血中酸素も不足します。しかし、突然禁煙を始めると禁煙のストレスが過度にでてくる可能性があるため、禁煙する場合は病院で相談するほうがよいでしょう。

身体を冷やす

電化製品の進化により、私たちの夏の過ごし方は、エアコンを使用し冷蔵庫で冷えた飲み物を飲むことができます。こうした生活環境では、油断をすると身体の芯を冷やすことになります。身体の芯が冷えると血行不良になり、代謝機能が低下してしまいます。結果、全身の血行も悪化し頭皮の血行不良につながります。

ヘアサイクルの期間

髪の毛にはヘアサイクルという周期があり、古くなると抜け、新しく生えます。ヘアサイクルは主に、以下の3期間に分かれ、成長期→退行期→休止期と繰り返します。

成長期(2~6年)

髪が日々ぐんぐん成長している時期で、毛母細胞が元気に分裂を繰り返して髪の毛が成長します。この時期に髪の毛は太く長く育つため、育毛には一番重要な時期です。

退行期(2週間)

毛母細胞の分裂が減少し、髪の毛の成長が減速します。

休止期(3~4か月)

髪の毛は生えているが、成長はしておらず抜けるのを待っている時期です。休止期の髪の毛は成長期で新しく生えてきた髪の毛に下から押されたり、シャンプーや髪の毛をとかすなどの日常生活の中で抜け落ちます。

薄毛とヘアサイクルの関係

薄毛の人は、正常な頭皮のヘアサイクルの人と比較すると、成長期が短くなる傾向があります。正常なヘアサイクルの成長期は2~6年ですが、薄毛の人の場合はそれよりも短くなり、人によっては数か月になることもあります。結果、成長期が短く毛根が充分に成長する時期に成長できず、健康な太い髪の毛が成長しにくくなります。そして、通常より早く退行期に移行してしまい、毛根が小さい状態が続き抜け毛が増え、M字ハゲや円形脱毛症などの薄毛になります。

ヘアサイクルが短くなる原因

男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)の影響

遺伝や生活環境などによりAGA(男性型脱毛症)を発症することがあります。AGAとは、男性ホルモンであるテストステロンが還元酵素5aリダクターゼと結びつき、抜け毛の原因である男性ホルモンDHTに変換されることが原因とされます。
DHTは、毛母細胞の分裂を止めるため成長期が短くなります。結果、髪の毛が充分に成長できずに短いままや細いまま抜けてしまい、少しずつ髪が薄くなっていきます。
このDHTを抑制することが成長期を長く保たせるためには必要です。

頭皮の血行不良

髪の毛を成長させる毛母細胞への血液が滞ると、毛乳頭からの細胞分裂の指示が滞り薄毛になりやすくなります。血行不良の原因には先述のとおり、睡眠不足、喫煙やストレスなどさまざまです。

頭皮環境の悪化

頭皮の血行が良い状態でも、髪の毛が生えるためには頭皮の状態が健康でないと健康で美しい髪の毛が保てないため意味がありません。頭皮にとって刺激が強いシャンプーでゴシゴシこするように洗うと、頭皮が傷つき、かゆみや炎症を起こして、フケが多くなる原因になります。逆に、水だけの洗髪などでは皮脂分が毛穴に残りすぎてしまい、皮脂分が取れず毛穴が皮脂や汚れで詰まってしまいます。どちらも毛根にある毛母細胞の細胞分裂の働きを悪くして成長期を短くさせてしまいます。

血行促進が期待できる育毛剤のタイプ

頭皮の血行促進タイプ

血行促進タイプの発毛剤には、血行促進成分の化学成分ミノキシジルが配合されています。ミノキシジルはもともと高血圧を抑えるための「血圧降下剤」として使用されていました。毛細血管などの血管が拡張される事で血液の通り道を大きくし、血圧を下げる効果があります。

化学成分ミノキシジル

ミノキシジルは使用者に多毛の症状がでたことで、発毛作用があるとして発毛剤の研究が行われた成分です。毛細血管が開くということは、血流がよくなり頭皮の毛根などにも栄養が運ばれやすくなり、発毛環境を整えることになります。そして、毛包や毛母細胞が活性化して、発毛効果につながると考えられています。化学成分ミノキシジル配合の発毛剤は「リアップ」などがあります。

天然成分エビネエキス

エビネエキスとは、エビネ蘭の根から採取された天然成分です。血流促進作用があるため、毛母細胞に栄養を届きやすくしてくれます。エビネエキス配合の育毛剤で検索してみると、口コミサイトで人気の「花蘭咲」があります。花蘭咲は公式サイトにも記載されていますが、エビネエキスの他にも天然植物エキスが配合されているため、副作用が心配な方には安心して使えます。

他の天然成分では、センブリエキスやニンジンエキスが血管拡張作用があり、血行促進効果があると考えられています。センブリエキス配合の育毛剤には「チャップアップ」などがあります。

毛母細胞を活性化タイプ

毛母細胞を活性化する成分として、ペンタデカン酸グリセリドという成分があります。ペンタデカン酸グリセリドは「細胞のエネルギーの素」である、アデノシン三リン酸(ATP)という物質の生産を増やす効果があります。ATPは、あらゆる種類の細胞の中に存在していて、栄養物から得たエネルギーを各種の生体反応利用しやすい形にかえて、それぞれの細胞に栄養を供給する役目を持っています。つまり、ペンタデカン酸グリセリドが毛根に働くと、その部分のATPが数倍に増加することによって、毛根から発毛するときの成長エネルギーを強化します。
ペンタデカン酸グリセリドは、ヘアサイクルの中で抜け毛が多い休止期の毛乳頭に働きかけて休止期を短くし、成長期を長くさせるため、毛の質と量ともに発毛促進効果があります。ペンタデカン酸グリセリドが配合している育毛剤は「薬用毛髪力 イノベート」などがあります。

頭皮の血行をよくするヘアケア

頭頂部の皮膚の下には筋肉がないため、頭皮は自分の意志で動かすことができません。また
頭は身体の一番上にあるため、血液の流れが悪くなりがちです。
脱毛を防ぎ、髪を育てるためには、頭皮を柔らかくし、血行を良くしておくことが必要条件です。血行促進のコツとして、マッサージで頭皮全体の緊張をゆるめ血行不良を改善することです。

シャンプー

頭皮のマッサージはシャンプー時に行うのが最も効果的な方法です。
おすすめは刺激が少なく皮膚に優しいアミノ酸シャンプーや、頭皮の乾燥を防いでくれる保湿系のシャンプーです。シャンプーを使用するときはシャンプーを適量手に取り、しっかりと手で泡立て、泡で洗うような感覚で地肌を優しく洗っていくようにしましょう。またシャンプーの際に頭皮全体を、指の腹で優しくマッサージしましょう。
新生毛はそれまで太い毛が生えていた、大きな毛穴から生えてきます。しかし、脱毛が激しい人の特徴として、毛穴の皮脂分泌が過剰で皮脂が詰まっています。新生毛はそこから、固まった皮脂に包まれ、ろうそくの芯のような状態で生えてきます。そのため、頭皮を強くこすると簡単に髪の毛が抜けてしまいます。頭を洗う際には、指の力加減には気をつけましょう。

育毛剤塗布はシャンプーの後

育毛剤の塗布はシャンプーをした後の清潔な頭皮に塗る方が、頭皮に成分が浸透しやすく効果が早くでます。頭皮だけではなく、お風呂での入浴により体中の血流を良くすることで、更なる血行促進効果を狙います。洗髪後の清潔な頭皮に育毛剤をつける事を生活習慣にしていきましょう。

育毛剤塗布は頭皮全体

ハゲている箇所だけに育毛剤を塗るのでは、はげ防止の効果として充分に発揮できません。育毛剤の効果には男性ホルモンを抑制する効果や、毛根に育毛のための栄養を与える効果以外にも、頭皮全体の血行促進作用もあります。ぜひ、薄毛対策として頭皮マッサージをしながら、頭皮ケアも意識して育毛剤をつけましょう。

まとめ

血行不良はヘアサイクルの成長期の長さに密に関係しているため、薄毛が気になる方は自分の頭皮の血行不良の原因を見直しましょう。
ただ注意点として、シャンプーや育毛剤を購入するときには、男性と女性では薄毛の種類や原因が異なるため、女性は女性用育毛剤を使用したほうがよいでしょう。なぜなら、育毛剤の有効成分は男女で異なっており、女性はデリケートな肌が多いため、男性用育毛剤では刺激が強くかゆみや湿疹などの副作用がでることがあるからです。
ぜひ、自分に合ったシャンプーや育毛剤を選び、マッサージで頭皮からも刺激して、頭皮の血行を促進していきましょう。